私学躍進史 - 導入

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※この記事は10月26日に書いています。

 今までは、都立高校の視点から進学校の盛衰を題材にしていましたが、今度は私立高校の視点から進学校を題材にしてみます。といっても、進学校の盛衰を決めるのは東京都の教育制度に他なりません。そして、東京都のみならず、周辺県も影響を受けます。
 この連載では以下の区分で、私学躍進史に着目していきます。

  • 1950年-1968年: 学区合同選抜時代
  • 1969年-1969年: 東大紛争
  • 1970年-1984年: 学校群時代
  • 1985年-1996年: グループ合同選抜時代
  • 1997年-2005年: 小学区単独選抜時代
  • 2006年-2014年: 全都学区時代

 さて、進学校の登竜門といえば、何でしょうか?さまざまな定義があると思いますが、やはり東大二桁合格が一つの目安でしょう。東大に10名合格したからこそ、周囲から確固たる進学校と認められます。また、一時的に不振になっても、かつては、東大に10名合格した高校として、一時的に不振になっても優秀層の呼び戻しを行いやすく、復活バネも働きやすくなります。
 ところで、首都圏一都四県で、1950年から2014年までの64回の東大入試で、東大二桁合格を達成した私学と国立大附属校はいくつあると思いますか?
 答えは、40校です。毎年達成する私学もあれば、数回しか達成していない私学もあります。それでも一度達成してしまうと、ほとんどの高校が二桁合格校の常連になっています。
 まず、初二桁達成の時期に着目して連載を進めます。