東大初二桁合格校列伝 - 2020年 - 並木中教

※この記事の作成日は3月11日です。

 2020年は、2017年以来3年ぶりに東大初二桁合格校が誕生しました。公立中高一貫校の並木中教です。

校名 初二桁 人数 最高 人数 最終 登場
246 公・並木 2020年 10人 2020年 10人 2020年 1回

 前進は並木高校で1984年に設立されました。東大のような難関大学を目指す学校ではありませんでした。2008年に中等教育学校として募集を開始し、2014年に一期生が卒業しています。二期生が卒業した2015年に『進撃の公立一貫校*1』で、既に扱っています*2
 『東大SK率20年間の変遷』でも扱っています。*3。2010年から2019年までの表も完成させます。

校名 SK TSK
2010 並木 茨◎ 309 0 0 0 0.00
2011 並木 茨◎ 195 0 0 1 0.06 0.06
2012 並木 茨◎ 192 0 0 1 0.06 0.06
2013 並木 茨◎ 162 0 0 0 0.00
2014 66 並木 茨◎ 113 4 12 5 3.54
2015 37 並木 茨◎ 114 7 14 9 6.14
2016 71 並木 茨◎ 151 5 9 4 3.31
2017 57 並木 茨◎ 158 7 20 6 4.43
2018 並木 茨◎ 155 2 19 5 0.18 1.47
2019 57 並木 茨◎ 153 7 17 13 4.58
2020 並木 茨◎ 10

 並木中教は、筑波研究学園都市の子弟が通いやすい場所にあり、しかも、研究者は成人してから居住してくることが多く、前進校の評判には固執せず、公立一貫校というブランドだけで優秀層が集まったと思えます。7年周期の2巡目を待たず、わずか7期生で東大二桁合格を達成しました。並木中教に限定すれば、素晴らしいことだと思いますが、これが茨城県民にとっていいことかは別問題です。
 筑波大学はもともと東京都文京区の茗荷谷にあった東京教育大学が移転して開校したものです。附属中高はそのまま茗荷谷に残ったのですが、大学教員の子弟を教育するために、筑波に新設された私立一貫校もあります。また、近隣には、土浦第一高校という過去において東大合格者数公立1位を獲得し、現在でも首都圏で屈指の東大合格実績を誇る公立トップ校があります。特別な早期教育を望む層には私立一貫校、一般層には公立トップ校から難関大学という選択肢が用意されており、何不自由ありません。さらに、通学時間が掛かりますが、利根川沿いに江戸川学園取手もあります。
 今年の結果は、そういう選択肢を全て壊して、優秀層を並木中教に集中させてしまう危険性*4を感じます。はたして、茨城県がこのような公立中等教育学校を設立する必要があったのでしょうか?