国公立医学科特集2016 - 合格率平均以下で県内流入

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※この記事の投稿日は5月1日です。

  • 合格率、募集率は、100万人あたりの人数
都道府県 合格 募集 差分 人口 合格率 募集率
13 千葉 111 123 -12 6224027 17.8 19.8
17 静岡 90 112 -22 3701181 24.3 30.3
21 宮城 78 134 -56 2334215 33.4 57.4
22 茨城 76 135 -59 2917857 26.0 46.3
23 新潟 73 114 -41 2305098 31.7 49.5
24 群馬 69 106 -37 1973476 35.0 53.7
26 岐阜 67 105 -38 2032533 33.0 51.7
29 長野 61 107 -46 2099759 29.1 51.0
32 山口 52 107 -55 1405007 37.0 76.2
34 福島 50 125 -75 1913606 26.1 65.3
都道府県 合格 募集 差分 人口 合格率 募集率
38 大分 45 94 -49 1166729 38.6 80.6
42 滋賀 41 90 -49 1413184 29.0 63.7
46 山形 28 110 -82 1122957 24.9 98.0

 今回は、100万人あたりの合格者数が全国平均以下でなおかつ流入がある県です。事情は複雑で、県外からの流入者の合格により、地元の医師志望者が不合格になり、結果的に全国平均以下になっているのか、単純に、地元の医師志望者が全国平均より低くても、地域医療を維持するために十分な医師を確保できているのか判断できないからです。
 千葉大の場合は前者で、特に東京都からの優秀な受験者のために、地元の志望者が合格できなくなっています。ただ、千葉県在住で、東京都内の私立高校に進学し、大学は地元の千葉大医学部にUターン進学という例も数多くありますから、この表の中では特殊な例です。
 ほかの県は、100万人あたりの合格数が25人から35人の間に収まっているようです。どちらかというと後者に該当しそうです。もともと医学科の定員は今の8割程度で十分なのかもしれません。本来なら、余裕のできた2割の募集枠は集約して、大都市圏に医学部を新設することで地域ごとの均衡が取れると思います。
 今は地方が高齢化で地方にも医師の需要がまだありますが、現在の団塊世代が平均寿命を超えてくると急速に地方の医師余りが発生します。その次に発生するのが都会の超高齢化です。地方から都会への医師大移動がはじまります。