東大合格発表2016 - 「まだはもうなり」

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※この記事の投稿日は3月19日です。

 今年の東大合格発表は、このブログの初期のころで、私が将来起こりうるであろう変化が顕在化した年になりました。
 株式用語で、「もうはまだなり、まだはもうなり」とあります。相場の底を読むときの心構えですが、進学校の盛衰も似たようなもので、長期的な傾向はだいたい予測がつきますが、それがどの年度で到来するかを確実に予測することは難しいものです。大学合格実績は個々人の努力の積み重ねですから、当事者にとっては、予測するなんて失礼になりますが、学校単位で伸びる伸びないは、予測がつくものです。

 2011年の時点で、今年の結果は予測できたのですが、相場と同じで長期的な傾向は存在していても、短期では上下の変動が大きく、「今年は来るかな」と思ったら来なかった年があったり、「今年はまだ踊り場で来ないだろう」と思ったら、「いきなり該当校が躍進して来た」のが2016年の東大合格発表でした。もちろん、今後ゆり戻しもくるでしょうし、東大も入試形態を変えていくでしょうから、新たなる傾向分析も必要になってくるでしょう。
 公私のバランスが崩れている地域に進学校のチャンスありです。例えば、東京都はあまりにも私立が独占しすぎてしまい、公立中の生徒には難関大学進学への門戸がほとんど閉ざされていました。そこで、都立進学校の改革を行うと瞬く間に都立の実績が伸びてきました。
 一方、埼玉県、千葉県では、一見、公立が優勢でした。これは、公立校が難関大学への機会を積極的に提供しているわけでなく、県内に有力な私立がないから、仕方なく都内の私立に通わせていたのが実態です。地元に有力な私立が成長してきたら、瞬く間に私立の実績が伸びてきました。
 どちらもニーズがあったからこそ、躍進できたわけです。逆にそれ以外の条件で努力してもニーズがないところではなかなか成果があがりません。まず、例年東大合格者数が早期に確定する埼玉県から分析を始めてみたいと思います。