東大推薦入試の結末 - 誰が利用するのか

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 高校別にこの制度にどう向き合うか予想してみます。

  • 東大合格30名以上の男子校

 恐らく、推薦入試を利用しないと思います。法学部の推薦要件に準ずるとすれば、上位5%以内ですから、300人規模の学校で15位以内です。わざわざ学校が推薦しなくても、東大合格圏の生徒です。
 一部のモンスターペアレントが我が子に推薦状を出すように迫ると思いますが、このクラスの学校は一部生徒を特別扱いするのを嫌います。学校側で差別化はせず、正々堂々と一般入試で合格することを勧めるでしょう。また、大半の保護者もそういう学校の姿勢を支持するはずです。

  • 東大合格10名以上の学校

 微妙です。誰もが認めるような超優等生がいれば別ですが、このクラスの学校でも最上位の生徒は東大合格圏なのですから、わざわざ学校が推薦して、生徒間に軋轢を生むようなことは避けるはずです。
 ここでも当然一部のモンスターペアレントが学校に強要すると思います。ただ、このクラスになると学校側と保護者との力関係になるでしょう。(私立では寄付金の多寡も力関係の一つになります。)

  • 東大合格3名以上の学校

 このクラスでは利用校は出るでしょう。特に私立の場合、1人でも東大合格数を増やしたいでしょう。ただ、選考者はそれなりに慎重になりますから、結局、成績最上位の生徒になりますから、筆記でも十分東大合格圏の生徒になります。
 むしろ、このクラスになると、筆記よりも面接のほうが難易度が高くなり、推薦不合格のよる精神的ダメージも大きいはずです。

  • 東大合格1名前後の学校

 おそらく、この制度を利用する最大層がこのクラスの学校になります。学校としても何とか東大合格者を出したい、しかも筆記はセンター対策だけなので、東大の高度な二次入試に対応したカリキュラムが必要ありません。ダメ元で出願するのではないでしょうか。

  • その他、推薦の向き、不向き
    • 数学オリンピック高得点者、おそらく面接で不利になるでしょう。
    • 英語高得点者、帰国子女に多いでしょう。この制度の恩恵を受けます。
    • 女子、こちらも恩恵を受けます。