この例は、結果偏差値でなく予想偏差値に大きく影響します。塾側がやけに特定の学校を併願校として勧めてくるときがあります。前年度の合格者短冊を見ると、御三家に合格している生徒から、中段クラスの生徒まで、その学校の合格者が数十人もいます。受験生の場合、第一志望は譲れませんが、第三志望以下や、併願校、お試し校などは、あっさり塾講師の提案に従うものです。もし塾講師が特定の学校を模試で志望校欄に書くように勧めたらどうなるでしょう。
年度 | 募集人員 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 | 偏差値 |
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20X1年結果 | 200 | 1000 | 400 | 2.5 | 58 |
20X2年予想 | 200 | 2000 | 400 | 5.0 | 60 |
前年度に比べて、受験者数が増えると予測された場合、実質倍率はあがります。受験者層の偏差値分布が同じならば、合格最低点も上がり、予想偏差値もあがります。これが、大学合格実績が良かった、教育方針が評価された、などの理由で自発的に受験者が増えるのなら正常なことですが、何の理由もないのに、大手塾が組織的に特定の学校を勧めた場合、どう感じますか?大手塾がボランティア精神だけで特定の学校を勧めたりするでしょうか?