埼玉県には、次の大学付属高校があります。いずれも埼玉県内に限らず、首都圏から多くの入学者を迎えています。
設立 | 校名 | 種別 | 場所 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1948 | 慶應義塾志木高等学校 | 男子校 | 志木市 | |
1960 | 立教新座高等学校 | 男子校 | 新座市 | 2000年附属中 |
1982 | 早稲田大学本庄高等学院 | 共学校 | 本庄市 | 2007年共学化(元男子校) |
他力本願ではありますが、埼玉県内の公立高校にとってこの3校は大きな援軍になりました。特に慶應志木と早稲田本庄は高校募集しか行っていない*1ので、埼玉県内の高校受験のレベルを保つのに役立ちます。また、皮肉なことに、これらの3校は附属校なので、大学合格実績で県立高校と競合することがありません。
実は、附属校は、高校受験が機能すれば、中学募集を積極的にするメリットはあまりありません。
- 同じ教室数なら高入生だけの学校のほうが学年当たりの生徒を多く確保でき、大学入学者を多く確保できる
- 30教室を6学年5組数で編成するのと、3学年10組数で編成するのとでは、後者のほうが大学入学者を多く確保できる
- 進学校のように大学合格実績向上のために中学受験で青田買いする必要がない
- 数学・英語力を高校受験で判定できるので、中入生で深刻な成績不振者を抱える危険がない
しかし、これらの長所を享受できるのは系列大学が難関大学である必要があり、系列大学が難関でない場合は、高校受験で期待したほどの生徒が集まらず、中学受験で青田買いするか、進学コースを持ったハイブリッド化で生き残ることになります。上記の3校はこれらの問題を抱えておらず、県立トップ校に匹敵する難易度と、生徒の質を確保しています。