北辰偏差値と東大早慶合格率2011 - 東早慶率4%以上の私立

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 埼玉県の高校入試では難関附属3校が有名です。慶應義塾志木早大本庄学院と立教新座です。難関にふさわしく上位にランクしています。ここでは、立教新座の数値を外部受験だけに限定したものを示しています。以前から、東大早慶合格率の問題点として、早慶以外の附属校が正しく評価されないという指摘があります。特にMARCHの附属校の場合、内部進学権を放棄して、国立大や早慶に挑戦するか、そのまま系列大学に進むか難しい決断を迫られます。東大早慶合格率の数値は、MARCHを対象外にしていますので、これらの附属校からの外部受験実績が過少に評価されています。今回、立教新座で初めて、外部受験のみの東大早慶合格率を出す試みをしてみました。意外と実態に即した数値が出たので、今後余力があれば、他の大学附属校にも対象を広げてみたいと思います。

早慶 校名 早慶 校名 偏差値
1 32.79% 慶應義塾志木 23.80% 県立浦和 70.1
2 20.28% 開智一貫部
3 18.36% 立教新座(外部)
4 16.56% 早大本庄学院
5 16.39% 浦和明の星女子
6 16.35% 栄東 16.30% 大宮 69.5

 附属3校を除くと、浦和高校と大宮高校の間に来るのは、開智一貫、浦和明の星、栄東の3校です。いずれも、中学受験では、御三家の併願校して選ばれる1月校です。残念ながら、栄東は、中入生と高入生の実績を分けて公開していません。常識的に考えると、中入生のほうが高入生より実績がいいことから、栄東中入生>大宮>栄東高入生の関係になると推測できます。これは、浦和高校や大宮高校に匹敵する実績を出すには、中学受験からでないと難しいということを意味します。

早慶 校名 早慶 校名 偏差値
13.95% 川越 67.6
8.70% 浦和一女 68.7
7.67% 春日部 66.9
7 5.95% 城北埼玉
8 4.96% 開智高等部
9 4.41% 西武学園文理 4.38% 川越女子 66.5
10 4.38% 春日部共栄(一貫) 4.32% 熊谷 64.7

 それ以下のランクでは、大宮高校から春日部高校までは県立が並び、ようやく、城北埼玉から北辰偏差値66に匹敵する実績を出しはじめます。城北埼玉は、学校ホームページで中入生と高入生の実績を区別して開示していますが、残念ながら、分母に当たる生徒数の開示がないので、東早慶率を分けて表示することができません。ちょっと、情報開示としては、不十分でした。
 次は、開智高等部です。実績が公開されている高校募集の学校では、早慶附属校を除けば最高位につけています。その次は西武文理ですが、ここも本来は、中入生と高入生を分けた資料があれば、踏み込んだ分析が可能なのですが、残念ながら公開されていません。断片的に入手した2010年度のデータ*1では、中入生も高入生も似たような東早慶率を出しています。
 最後は春日部共栄の一貫コースです。川越女子や熊谷に相当する実績を出しています。春日部共栄は、中学受験偏差値では50を超えていないのですが、それでも、県立四天王*2と同等の実績を上げているので、ゆとり教育による公立中3年間の遅れは四天王の実績にも暗い影を落としています。中学受験で平均を若干下回る学力でも、県立トップ高校と同等の大学を目指すことができます。公立中から県立四天王に入る困難さを考えると、中学受験で中堅私立に進学しても十分な見返りはあります。

*1:東大早慶合格率ランキング2010(高入生編)

*2:浦和、熊谷、川越、春日部の男子校4校