7年周期の実例 - 開成 - 7年周期の理論

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 7年周期とは、中高一貫校で、中学受験の志望者がその前年度の大学合格実績を参考に学校選びをすることです。実績が良ければ優秀な受験生が集まり、実績が悪ければ優秀な生徒に敬遠されることになります。そのときに入学した受験生が6年後大学受験をして、その実績が翌年の中学受験に影響を及ぼします。結果として、7年ごとに好不調の波が一致することになります。

 まず、開成の7年周期を紹介します。

  • 開成, 21年間東大合格数:3674, 7年周期相関率 42% → 75%
年度 158⇔201 年度 164⇔205 年度 138⇔190
1991 3 ####### 1998 1 ########## 2005 4 ######
1992 1 ########## 1999 6 2006 6
1993 5 ### 2000 5 2007 1 ##########
1994 2 ######### 2001 4 ## 2008 2 #########
1995 6 ## 2002 7 2009 7
1996 7 2003 2 #### 2010 5 #####
1997 4 ###### 2004 3 ### 2011 3 ######

 「158⇔201」の表示は該当期間の最少合格数と最多合格数です。「位」はその期間での合格数で降順で順位付けしたものです。「#」によるグラフは、該当期間の合格数を最小値と最大値で10等分したものです。ここまでは表から読み取ることはできます。さて問題は相関率 42% → 75% の意味です。
 7年前の順位と現在の順位の差を絶対値で合計します。前回差とは1991年と1998年から7年間の順位差の絶対値の合計、今回差とは、1998年と2005年からの7年間の順位差の絶対値の合計です。

  • 前回差 = |3-1|+|1-6|+|5-5|+|2-4|+|6-7|+|7-2|+|4-3| = 16 (42%)
  • 今回差 = |1-4|+|6-6|+|5-1|+|4-2|+|7-7|+|2-5|+|3-3| = 12 (75%)

 この差が小さいほど相関関係が高く、大きいと相関関係が低くなります。差の値がどのように分布しているかまとめます。

分布 累積
24 252 0%
22 360 5% #
20 716 12% ##
18 832 26% #####
16 884 42% ########
14 744 60% ############
12 591 75% ###############
10 366 86% #################
8 187 94% ##################
6 76 97% ###################
4 25 99% ###################
2 6 99% ###################
0 1 99% ###################

 最大差は24になります。全部で5040通り(=7!)です。差12では、出現数では差が大きいほうから累積して75%になります。偶然で生成された中央値は差16なので、7年周期の影響が多少見られるということです。