七帝大率と早慶と一工

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 昨年から七帝大率を算出しはじめたのですが、最上位校に関してはそこそこ納得できる順位がでるのですが、上位校から中堅校まで、首都圏の高校はどうしても他地域に比べて、数字が物足りないような気がしますし、最大の問題は同じ首都圏内でも数値が小さすぎて実力の比較にならないという気がしています。
 これは、東大の合格難易度に起因します。東大以外の旧帝大であれば、京大も含めて、生徒の平均レベルを底上げすれば、そのなりの合格数を稼げるのですが、東大だけは上位層に依存する高校が多く、中堅校の評価にはつながりません。

 首都圏内であれば、早慶の合格数を加味することで、東大早慶合格率で、最上位校から中堅校まで比較が可能になるのですが、何しろ早慶は私大で国立大学と重複合格が可能ですし、しかも同一大学でも複数学部で重複合格が可能です。また合格後は進学が原則の国立大学と異なり、私大は実際の進学者数も大きく減ります。昨年は早慶の合格数にさまざまな加工を施し、何とか七帝大率への補正値にしましたが、理論的に説明可能な補正の範囲内では、まだ数値が大きすぎて、逆に首都圏の高校が過大評価される形になりました。

 結局は、早慶のように私大の合格数では、七帝大率との親和性があまりにも悪く、全国の高校の比較には、そこそこの難易度をもった在京の国立大学を使うのもひとつの選択肢になります。今年は一橋と東工大の合格数も集計対象にしました。出てきた数値はそこそこ悪くはないのですが、東大早慶、旧六帝大に加えて一工も含め、11大学の合格数を指標にすることになります。シンプルな指標で汎用的かつ的確な分析を目指すこのブログのモットーからはいささか不本意な状態でもあります。また、一工の重みも京大と阪大の中間の難易度と仮定して、設定しましたが、七帝大の重みが難易度と募集人員から算出した理論的根拠があるのに対して、一工の重みはいささか恣意的になります。

 そのうち、地域分布や難易度から、神戸大、広島大、筑波大、外語大、医歯大、そして国立大学医学部等指標が多元化して、データの正確性と収集性が著しく損なわれるこのになります。(その結果、週刊誌が6月ごろに発表する、40大学合格実績による高校の総合力というなんとも奇妙な順位表が発表されることになります。)

 ともかく、これで、2014年度大学合格発表期において、主要大学のデータ入力も終わったので、次回からは、首都圏から分析を始めて、全国の動向を分析する連載を始められそうです。

(2014/04/12加筆)

 対象大学が増えすぎることを問題にしていましが、早慶の値をうまく使う方法が思いつきましたので、七帝大と早慶の9校を対象にします。

 一橋大と東工大を軽視しているわけではありませんが、対象大学は必要最小限のほうが指標としては優れています。また、一橋大と東工大のデータは今年から記録対象にしますので、将来使える指標ができたら活用します。