- [種]の欄は、国:国立、公:高校募集のみの公立、中:公立中高一貫校、高:高校募集のみの私立をそれぞれ意味します。空欄は私立中高一貫校です。○印は男子校、●印は女子校、◎印は共学校
- 卒数(下二桁は[x]でマスク)から右は、東大率、早大率、慶大率、東大早慶合格率、昨年東大率、増減
位 | 校名 | 種 | 東 | 神 | 他 | 卒数 | 東率 | 早率 | 慶率 | 東早慶率 | 昨東 | 増減 |
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1 | G | 千◎ | xx | 1.0 | 12.1 | 6.1 | 5.05% | 7.9 | -58.9% | |||
4 | T | ◎ | 2xx | 1.6 | 21.9 | 10.0 | 8.57% | 0.7 | -42.8% | |||
9 | K | 中 | ◎ | 1xx | 1.3 | 22.4 | 3.2 | 6.09% | 1.3 | -29.2% | ||
10 | S | ◎ | 3xx | 15.6 | 8.7 | 5.50% | 0.9 | -29.1% | ||||
13 | S | 千◎ | 3xx | 9.6 | 46.5 | 30.7 | 27.56% | 13.8 | -25.1% | |||
15 | E | ◎ | 1xx | 3.2 | 34.0 | 19.2 | 15.28% | 3.3 | -21.4% |
G(1)は、昨年度中国人留学生が東大に多数合格したことで有名になりました。今年度はそのようなことはなかったようです。中学受験の偏差値からみて昨年度が異常値であり、今年度は以前の数値に戻ったとみてよいでしょう。
T(4)は、多摩地区の新設校です。東大合格者数が増えたのにもかからわず、東大早慶合格率が大幅に低下したのは、卒業生数の増加が原因です。新設校の場合、少数精鋭で始めるので、当初は東大早慶合格率が高めに出るのですが、定員増に比例して生徒の質が上がることはなく、規模を拡大するに連れて東大早慶合格率が落ちていくことは珍しくありません。
K(9)は、都立一貫校です。完全中高一貫教育に移行したので新規の高校募集生はいません。ここにも厳しいコメントを残しておきましょう。来年の一貫一期生に注力した結果、高校募集生を切り捨てているという印象を受けます。私立はそれでも合格実績が人気に響くので、露骨な切捨てはしません。またいくら生徒の資質が大きいといっても実績が極端に悪い場合、教師の査定にも影響します。ところが、公立は対外的な人気や査定を気にしないので、中入生と高入生の差が顕著に出てきます。これは、今年大躍進した白鴎も同じで、昨年までは高入生を露骨に切り捨てていたから数値が低めに出て、中入一期生卒業で、増加率が必要以上に増幅されたのでしょう。公立はこういうところがルーズかつドライな気がします。
S(10)は都内の伝統的な共学校です。今年は東大合格者がいなくなりました。附属校でもあるので、東大合格者数で勝負する学校ではないのですが、新設の共学校に押されて埋没しています。過去において東大に単年度29人の合格者数を出した学校なので、もう少し伝統の意地を見せてもらいたいと思います(これは、今でも都内私立共学校の最大値です)。
S(14)は昨年度大躍進した千葉の共学校です。今年度は単純に反動だと思います。入学時偏差値はますます上昇しているので、来年度は復調してくるでしょう。
E(16)は、T(4)と同じく多摩地区の新設校です。こちらのほうが中高一貫校としては先んじていました。東大合格数は現状維持です。ただ早慶の合格数が減っており、上位層が薄くなっています。多摩地区の進学校同士で構造的な変化が起きている気もします。経過を見守る必要があります。