7年周期の対象、大学、期間、高校

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 さて7年周期の対象となる大学ですが、これは、首都圏の場合、東大しかありません。
 早慶は時代により難易度も募集定員も募集方法変わります。7年前は辛うじて継続性はありますが、14年前となると継続性が怪しくなってきます。21年前だと私大も様変わりします。それに、21年間も追跡するような正確なデータも簡単に入手できません。
 また、最近は医学部も東大と並んで難関大学の合格実績に含まれるようです。医学部はまず対象が明確でありません。旧帝国大学までか、地方国立大学までか、防衛医大、慶応大医学部を含めるのか、範囲が明確でありません。それに早慶以上に過去データの追跡が困難ですが、医学部だけを分離した資料を出すようになったのは最近のことでしょう。それに、医学部の難易度が高いのは医者という職業が人気あるだけで、学問的にレベルが高いのとは別指標です。例えば、弁護士という職業が、新司法制度によってうまみがなくなると、法科大学院の人気が落ちたように、医学部の難易度も時代により変化し、合格数は長期分析に使える指標とは思えません。
 やはり、法学、文学、理学、工学と各分野で長期間にわたって最高峰のレベルを維持している東大以上に安定した指標はありません。
 皮肉なことに、子供の目標が医学部であったり、早慶であったりしても、医学部や早慶の合格数でなく東大の合格数で学校を選ぶものです。東大の合格数が落ち込んだ高校でも、中身を調べてみると医学部シフトで学力水準を維持していた例はあります。ただ、それは2、3年程度のことで、東大合格数の落ち込みにより優秀な受験生に敬遠されて、全体の学力水準が落ちてきます。そして医学部シフトの中身も開業医の子弟と私大医志望の割合が増えてきて、優秀な勤労者家庭から敬遠されて、ますます負の循環に陥ってしまいます。
 対象期間は、1991年から2011年の21年間です。7年周期で3巡する期間です。また、対象高校は、東大を必ず第一志望にする地域で、関東地方と山梨県です。学区が比較的広い国立と私立に限定しました。公立は学区が自治体の境界に制限されますし、大半の学校で、大学合格実績の主体が高校募集生なので、7年周期にはなじみません。