東大相当率の読み方 - 各調整率の位置づけ

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※この記事は6月6日に書いています。

 前回の記事で、東大相当合格数15点以上の進学校170校を紹介しおわりましたが、このあたりで、このブログで使用している各指標の関連を一度整理したいと思います。

東大率 旧帝大調整率 早慶調整率 医学科調整率 対象校数
1 東大率 30校
2 東大早慶合格率 150校
3 七帝大率 500校
4 七帝大相当率 500校
5 東大相当率 500校
6 (東大旧帝医率)
評価対象 上位校 地方校 首都圏中堅校 地方最上位校

 1番目の東大率は、単純に東大合格者数を卒業生数で割ったものです。これだけですと、日本の進学校で評価可能なのは毎年東大に20名以上合格者を出す学校で、ほんの30校程度に過ぎません。
 2番目の東大早慶合格率というのは、東大合格数に「早大合格数÷6」と「慶大合格数÷3」を加えたものを卒業生数で割ったものです。この指標により首都圏では評価できる進学校が150校に増えました。
 3番目の七帝大率とは、東大率に各旧帝大をそれぞれ加重係数で調整した率を加えたものです。これにより、首都圏だけでなく、全国の進学校が評価可能になりました。対象は500校程度です。ただ、この指標だと首都圏の進学校の評価精度が東大率と同程度まで落ちてしまいます。基本的に首都圏の進学校は東大以外の旧帝大は受けずに、自宅通学可能な早慶に進学する傾向があるからです。
 そこで、「東大早慶合格率÷3−東大率」(東大と早大と慶大の重複合格を3で割って平均化したものから東大率を引く)を早慶調整率として加えて、4番目の七帝大相当率にしました。この調整は評価対象校を増やすことより首都圏中堅校の評価精度を上げることに重点を置いています。したがって、七帝大率の上位校にはほとんど影響がありません。
 ただし、この指標でも、医学部指向の強い地方の私立中高一貫校を正しく評価できていないとの指摘があり、旧帝医率をそのまま医学科調整率として採用しました。それが5番目の東大相当率です。この指標は中堅校の評価よりも地方最上位校の評価精度を上げることに重点を置いています。
 東大+早慶、東大+旧帝の組合せは評価しているのですが、6番目の東大+旧帝医の組合せはまだ評価していないようです。東大相当率では、旧帝大調整率と医学科調整率で、あえて、医学科の合格数を重複計上して、ボーナスポイントにしていたのですが、東大+旧帝医は加重係数のない数値なので、ここは厳密に東大理三の重複計上は避けたほうがいいでしょう。