東大相当率2015 - 導入

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※この記事は4月25日に書いています。5月9日に更新しました。

 毎年、大学合格発表のこのシーズンは入力作業が大変で、先週末まで入力作業に追われて、ようやく今週末は何事もない週末を過ごせます。稲刈りをするようなもので、この時期さえ入力しておけば、向こう一年間は、ネタに困りません。
 昨年度までの七帝大相当率に旧帝大医学部を評価項目に含めて東大相当率にしたことで、「医学部を無視するな」という小言に対して、多少なりとも言い訳ができたと思います。また、前年までと違い、表中に合格実数を載せることを避け、合格率だけにしたので、前年まで10%以上で約60校を順位表に掲載していたのに比べて、今年からは、思い切って5%以上で約180校まで掲載することにしました。5%から10%の学校もそれなりに興味深い進学校があります。
 掲載校を拡大した理由は、合格実数をそのまま載せると週刊誌からの引用の範囲が云々というあいまいな境界線がありまして、掲載校を60校に自粛していたのですが、率とか合計とかは、このブログの加工値で、合格実数を完全には復元できませんので、特に自粛する必要もなくなったことです。
 さて、2015年の東大相当率5%以上179校がどのように分布しているか集計してみます。1位から179位まで50位ずつに区切ったときの登場校数と、2010年の国勢調査人口をドント配分方式*1で179校に割り振ったときの校数との差を比較しています。

1-50位 51-100位 101-159位 151-179位 1-179位 ドント配分
北海 2 1 2 1 6 8 -2
青森 2 2 2
岩手 1 1 2 -1
宮城 1 1 1 3 3
秋田 1 1 1
山形 1 1 1
福島 2 2 3 -1
茨城 2 1 3 4 -1
栃木 1 1 2 3 -1
群馬 2 1 3 3
埼玉 1 1 2 4 11 -7
千葉 2 2 2 6 9 -3
東京 13 10 8 7 38 20 +18
神奈 3 4 5 1 13 14 -1
1-50位 51-100位 101-159位 151-179位 1-179位 ドント配分
新潟 1 1 3 -2
富山 1 1 1 3 1 +2
石川 1 1 2 1 +1
福井 1 1 1
山梨 0 1 -1
長野 2 2 3 -1
岐阜 1 1 2 3 -1
静岡 1 1 1 3 5 -2
愛知 6 2 2 1 11 11
三重 1 1 2 2
滋賀 1 1 2 -1
京都 3 1 1 1 6 4 +2
大阪 5 4 1 4 14 13 +1
兵庫 4 3 3 10 8 +2
奈良 2 3 5 2 +3
和歌 1 1 1
1-50位 51-100位 101-159位 151-179位 1-179位 ドント配分
鳥取 0 0
島根 0 1 -1
岡山 2 2 3 -1
広島 2 1 3 1 7 4 +3
山口 0 2 -2
徳島 1 1 1
香川 1 1 1
愛媛 1 1 2 2
高知 0 1 -1
福岡 2 1 4 1 8 8
佐賀 2 2 1 +1
長崎 1 1 2 2
熊本 1 1 2 -1
大分 1 1 1
宮崎 0 1 -1
鹿児 1 1 2 2
沖縄 1 1 2 -1
全国 50 50 50 29 179 179


 実際の登場校数とドント配分で2以上の差があった都道府県は以下のとおりです。

  • 東京(+18), 富山(+2), 京都(+2), 兵庫(+2), 奈良(+3), 広島(+3)
  • 北海道(-2), 埼玉(-7), 千葉(-3), 新潟(-2), 静岡(-2), 山口(-2)

 首都圏の場合、埼玉県と千葉県の不足分が東京都に回っています。北陸では新潟県の不足が富山県に、中国で山口県の不足分が広島県に回っているようです。東大相当率は、一橋、東工大、医科歯科大が対象外なので、首都圏には不利ですが、それでも、東京都の登場校数は他を圧倒しています。旧帝大が二つある関西圏には若干有利になります。逆に旧帝大のない中国四国地方は若干不利になります。名大合格者数を独占できる愛知県が有利に見えましたが、ドント配分と登場校数がまったく同じになりました。これは九大合格者数の多い福岡県にも言えることです。このように見ると東大相当率は各地方の進学校をバランス良く評価できているようです。