東大相当率の読み方 - 一工の扱い

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※この記事は4月11日に書いています。5月9日に更新しました。

 ここまで読んで、読者の方は、疑問点を持つと思います。確かに、旧帝大だけだと、関東地方の高校は、東大以外の評価指標がないので、東大合格数が少ないと、不当に低い評価を受けてしまうのはわかるが、では、なぜ、旧帝大と同等の難易度を持つ同じ国立大学の一橋や東工大を調整率に使用しないのかという疑問点です。
 実のところ、一橋と東工大は、旧帝大とは異なり第一志望率はそれほど高くありません。地方の旧帝大を受験する生徒は、合格すれば迷わずその旧帝大に進学します。ところが、一橋と東工大については、どうしても東大との葛藤があります。
 首都圏では校風によりますが主に次の二つのパターンに分かれます。

 もちろん、東大一工早慶すべてに合格していなければ、他に合格した大学に進むか、浪人して再挑戦することになります。問題は、同じ学力の受験生でも、安全策として一工早慶併願者で一工に進学する場合と、冒険して、東大早慶併願者で、東大不合格で早慶に進学する場合があるということです。
 これが地方旧帝大と違う点です。地方でも東大合格有望圏であれば、挑戦しますが、地方旧帝大合格圏の受験生が、東大への特攻受験をすることはそれほど多くありません。あるとすれば、浪人を前提とした経験受験ぐらいです。
 一工を指標にすると、一工合格レベルでありながら、あえて東大に挑戦して不合格なった受験生をポイント化できません。一工に合格する生徒は多くの場合で早慶にも合格していますから、それなら、「東大不合格+早慶合格」と「一工合格+早慶合格」を両方ともポイント化できる早慶を指標に採用するほうが高校の総合力を測ることができます。