県立千葉が中高一貫化したら県立船橋が躍進した! - 県立千葉中高一貫一期生の歩み

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※この記事は11月03日に書いています。

 県立千葉高校が併設中学校の募集を開始したのは2008年になります。そして、その6年後の今年2014年が一貫生の卒業です。したがって、中高一貫教育の成果は今年から評価されるようになります。

年度 学年 千葉 船橋 渋幕 合計
2007 小6 20 4 30 64
2008 中1 19 4 35 68
2009 中2 27 2 28 57
2010 中3 22 2 47 71
2011 高1 19 3 34 56
2012 高2 31 4 49 84
2013 高3 25 9 61 95
2014 大1 21 10 48 79

 千葉県といえば、渋谷幕張の大躍進が思いつきます。確かに渋幕VS県千葉は私立VS公立の格好のネタになりますが、私は、県千葉の不振と渋幕の躍進は直接関係ないと思っています。渋幕が躍進したから県千葉が不振になったわけでなく、渋幕が躍進する前から、県千葉は不振でした。これは、当時、東京都が小学区単独選抜制度を採っていたため、都内私立に非常に有利な制度になり、これが首都圏全域に中学受験ブームを誘発しました。結果的に、周辺県の名門公立まで不振になってしまっただけです。湘南、浦和の凋落ルートと同じ理由です。
 したがって、県千葉の東大合格者数と渋幕の東大合格者数を合算しても両者にゼロサムの関係はありません。2009年までは関係があるように見えますが、2010年からは、両者とも好調、両者とも不調となり、両者が東大合格者数を奪い合っているように見えません。渋幕の競合はあくまでも都内私立であって、都内との優秀層の奪い合いによって、東大合格者数が増減します。一方、県千葉と渋幕が同じ土俵で勝負している高校受験では、口コミレベルの情報ですが、常に県千葉が圧倒していますし、これを否定する材料もありません。
 県千葉は本当の問題点を理解していなかったのかもしれません。県千葉のやるべきことは、公立中を立て直すことであって、中学受験で優秀層を青田買いすることではなかったのかもしれません。といっても、常に東京都の教育行政に翻弄される周辺県の公立高校が選べる選択肢はなかったのかもしれません。