早慶の加重値と七帝大相当率 - 併記が次善策か

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※この記事は9月20日に書いています。

 この連載は、なぜこのブログが対象大学を七帝大と早慶のみに限定しているのかもう少し掘り下げる予定でした。本来、七帝大や早慶と同様に評価されるべきと思う大学や学部について、除外した理由を用意していましたが、理由そのものをブログで書くこと自体が生産的でないので、連載を切り上げます。
 除外した理由は、統計処理的に労力と精度の取捨選択を行った結果、この9大学に絞るのが、ブログを続けるにあたって、長期的に一貫した指標なるからです。改めて、除外した大学や学部を固有名詞を挙げて、理由を説明すると、どうしても私自身がこれらの大学や学部を評価していないと曲解されるからです。あくまでも統計処理の都合です。
 例えば、東京大学理科3類というのは非常に難易度の高い学部です。ではこの募集人員100名程度の学部の資料を蓄積して指標に加えても、東大理3に多くの合格者を出す高校は、同時に東大や旧帝大に多くの合格者を出しているので、大幅な順位変動がありません。当たり前のことですが理3を評価しないわけでなく、理3を加味してランキング表を作っても大局的には高校の評価に影響がないということです。その他の大学や学部も同様な判断で除外しています。
 次に、旧帝大限定はいいとして、なぜ、早慶を指標に含めるのかという疑問的もあるわけです。七帝大相当率は、昨年の5月12日『七帝大率の定義』のコメント欄で最初に受けた疑問点について、1年間、試行錯誤した結果導き出したものです。
 七帝大限定だと非常に簡潔で公平でよいのですが、首都圏では他の地区と異なり、東大合格圏外の受験生は他の旧帝大には流れずに、早慶に流れる傾向があるので、東大合格10名未満の中堅校が全てどんぐりの背比べになってしまい、差異が出なくなります。東大早慶合格率で分析したような上位校から中堅校まで幅広く評価できる統一指標でなくなります。その短所を解消するために、早慶の加重値を調整した結果、上位行の順位には大きな影響を及ぼさずに、首都圏の中堅校も評価可能な指標になりました。しかも一年間、感性ではなく理論で調整したので、それが東大早慶合格率と密接な関係があることも判明しました。

  • 旧帝大国立指向が強い地域(首都圏外)
    • 七帝大相当率≒七帝大率(早慶の影響が無視できるため)
  • 東大早慶指向が強い地域(首都圏)
    • 七帝大相当率≒東大早慶合格率÷3(東大以外の旧帝大の影響が無視できるため)
  • 上位校(東大二桁合格校)
    • 七帝大相当率≒七帝大率(旧帝大合格数だけで評価可能なため)

 しかしながら、旧帝大の指標を補強するために、国立大ではなく私大を加えることに違和感を持つ感覚も理解できるので、今後は、七帝大相当率の表には参考で七帝大率の数値も掲載するようにします。それがこの連載の結論だと思いました。