七帝大相当率2014 - 導入

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 昨年、『七帝大率から見る全国名門校』の長期連載をしましたが、地方の進学校の実態もつかめてきました。今年は昨年のデータもあるので、時系列的な分析が可能になりました。

 簡単に理論を説明すると、まず、七つの旧帝大に対して合格率を出します。

  • 東大合格率=東大合格数÷卒業生数
  • 京大合格率=京大合格数÷卒業生数
  • 北大合格率=北大合格数÷卒業生数

 これだと東大と北大の重みが同じで、北大に多数の合格者数を出す北海道の高校が有利になります。難易度として、「東大合格偏差値以上の人数÷北大合格偏差値以上」を掛けてみます。

  • 東大合格率’=東大合格数÷卒業生数×(東大合格偏差値人数÷東大合格偏差値人数)
  • 京大合格率’=京大合格数÷卒業生数×(東大合格偏差値人数÷京大合格偏差値人数)
  • 北大合格率’=北大合格数÷卒業生数×(東大合格偏差値人数÷北大合格偏差値人数)

 合格偏差値は年度により若干上下しますが、面白いことに次の数値で近似できます。

  • 東大合格率’=東大合格数÷卒業生数×(1/1)
  • 京大合格率’=京大合格数÷卒業生数×(1/2)
  • 阪大合格率’=阪大合格数÷卒業生数×(1/3)
  • 名大合格率’=名大合格数÷卒業生数×(1/4)
  • 東北合格率’=東北合格数÷卒業生数×(1/5)
  • 九大合格率’=九大合格数÷卒業生数×(1/6)
  • 北大合格率’=北大合格数÷卒業生数×(1/7)

 偶然のように見えますが、募集人員、各地区でトップ大学の位置づけ、相互に併願不可能な旧帝大、という条件から、理論的に導き出せる数値です。

  • 「東大募集人員約3000名、東大合格可能圏約3000名」=1/1
  • 「京大募集人員約3000名、京大合格可能圏約6000名」=1/2
  • 「阪大募集人員約3000名、阪大合格可能圏約9000名」=1/3
  • 「北大募集人員約3000名、北大合格可能圏約21000名」=1/7

 ただ、この指標には難点があり、国立大重視の地方と違い、首都圏だけは、東大合格が困難なときは、早慶に進学するということです。地方で私大を(たとえ早慶であっても)選択するのは、旧帝大合格が困難なときで、七帝大の指標で実力が測れますが、首都圏では早慶の補正が必要になってきます。
 早慶の場合、東大と併願可能で、かつ最上位層が受験することから、難易度は各大学の合格総数の比率なります。

  • 東大合格率’=東大合格数÷卒業生数×(東大総合格数/東大総合格数)
  • 早大合格率’=早大合格数÷卒業生数×(早大総合格数/東大総合格数)
  • 慶大合格率’=慶大合格数÷卒業生数×(慶大総合格数/東大総合格数)

 これも次のように近似できます。

  • 東大合格率’=東大合格数÷卒業生数×(1/1)
  • 早大合格率’=早大合格数÷卒業生数×(1/6)
  • 慶大合格率’=慶大合格数÷卒業生数×(1/3)

 併願可能であることから平均を出します。

  • 東大合格率’’=(東大合格率’+早大合格率’+慶大合格率’)÷3

 この値が東大合格率’よりも大きいときは、値を入れ替えます。

  • 東大合格率’’’=MAX(東大合格率’, 東大合格率’’)

 この置換は首都圏の高校だけに限定する理屈付けもないことから、地方の高校にも適用されます。地方校で早慶の合格数が相対的に大きい学校には有利に働きます。最終的には以下の計算式になります。

  • 七帝大相当率=MAX(東大合格率, (東大合格率+早大合格率/6+慶大合格率/3)÷3)+京大合格率/2+阪大合格率/3+名大合格率/4+東北大合格率/5+九大合格率/6+北大合格率/7

 それでは北海道から順番に見ていきます。

補足

 余談ですが、七帝大相当率と東大早慶合格率とは次のような関係にあります。

  • 七帝大相当率=MAX(東大合格率, 東大早慶合格率÷3)+京大合格率/2+阪大合格率/3+名大合格率/4+東北大合格率/5+九大合格率/6+北大合格率/7

 首都圏の場合、東大以外の旧帝大の合格者は相対的に少ないですし、東大合格率が東大早慶合格率÷3よりも卓越する学校は、東大に20名以上の合格者を出す学校に限定されるので、東大早慶合格率だけで実力が判定可能です。