潜在東大二桁合格校 - 『青い鳥』はそこにいた

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 このブログをはじめたときから、中堅進学校にとって、年度毎にばらつきのある東大合格数ではなく、安定して評価可能な「東大相当合格数」を算出したいと思っていました。首都圏に限定すれば、東大早慶合格率(=(東大+早大÷6+慶大÷3)÷卒数)で十分な評価指数で、わざわざ、架空の「東大相当合格数」を定義する必要はありませんでした。
 東大相当合格数の定義の必要性を再度感じたのは、七帝大率を定義したときです。これにより全国の高校が同じ基準で評価可能になったのですが、どうしても首都圏の高校の評価が低く感じられます。地方では、東大、京大の次に地元旧帝大があり、そこの合格数で安定して評価ができるのですが、首都圏では、東大の次は早慶になり、国立指向の低い学校の実力が実態としてつかめません。
 昨年は東大早慶進学率という架空の早慶進学数から七帝大率の補強を試みましたが、これだと逆に早慶の重みが強く首都圏に有利になってしまいます。むしろ、東大早慶進学率というのは、東大早慶合格率の改良版の位置づけですが、計算式が複雑ですし、東大早慶合格率でも十分評価可能なので、データの継続性から東大早慶合格率のほうを前面に出しています。
 ふと考え付いたのは、東大相当合格数というのは、「東大」「早大÷6」「慶大÷3」の平均ではないかということです。「早大合格者のうち6人に1人は、慶大合格者のうち3人1人は東大の合格できるだろう」という見積もりと、実際の東大合格者を平均したものです。ただし、東大実合格数のほうが大きいときは、そちらを採用します。

  • 東大相当合格数=MAX(東大, (東大+早大÷6+慶大÷3)÷3)

 ところが、この数値はブログをはじめてから一貫して用いている東大早慶合格率と非常に関係の深い数値です。まさに捜し求めたいた『青い鳥』は身近にいたことになります。

  • 東大相当合格数>東大実合格数のとき
    • 東大相当合格数=東大早慶合格率×卒数÷3

 そして、合格数が、「東大<慶大<早大」の関係にあるとき、東大早慶進学率とも関係があります。

  • 早大合格数>慶大合格数>東大合格数のとき
    • 東大相当合格数=東大早慶進学率×卒数÷2=東大早慶合格率×卒数÷3

 この関係は偶然の一致ではありません。下記のように再定義可能です。

  • 東大早慶合格率は、東大相当合格者のうち、東大、早大、慶大の延べ合格者数を卒数で割ったもの
  • 東大早慶進学率は、東大相当合格者のうち、東大、早大、慶大への進学者数を卒数で割ったもの(これは、東大に合格する実力がありながら、早慶に進学した受験生も評価対象という意味です。)

 この連載では、過去のデータを整理して、東大に10名以上合格する実力がありながら、二桁合格ができなかった高校を2010年から追ってみます。

 参考までに東大早慶合格率と七帝大相当率との関係式です。

  • 東大早慶合格率=(東大+早大÷6+慶大÷3)÷卒数
  • 東大相当合格数=MAX(東大, 東大早慶合格率×卒数÷3)
  • 七帝大相当率=(東大相当合格数+京大÷2+阪大÷3+名大÷4+東北大÷5+九大÷6+北大÷7)÷卒数