閉鎖通学圏分析2014 - 神奈川県ニューエイジ

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 まず、今年は神奈川県の大躍進を取り上げます。私立が首都圏一位の成長、公立が、首都圏二位の成長ですから、ここから取り上げるしかありません。

都県・区分 2013 割合 2014 割合 増減
神奈川・公立 45 2.68% 58 3.46% △0.78%
神奈川・私立 220 13.10% 249 14.86% △1.76%

 今年は首都圏の増減はほとんどありません。その中で、神奈川県が300名台に復帰しました。また公立も躍進していることに注目です。
 結論を急ぐのは早いですが、神奈川県新時代の開始の年かもしれません。神奈川県は東京都に次ぐ人口の多い県で、また所得も学歴も高い層が集まっています。今でも、東大合格者数では東京都に次いで二番目に多い県ですが、それでも都内に相当数が流出しています。ところが、最近その流れが変わってきたような気がします。都内に行くにしても中央線より北にいくぐらいなら地元の私立を目指すという流れです。今年は、週刊誌で都内私立の駒場東邦の躍進が取り上げられましたが、聖光学院も同様に過去最高数を出しています。栄光学園は生徒数が少ないので数では目立ちませんが、相変わらず率では筑駒、開成に次ぐ地区トップ校の風格を誇っています。

区分 増減 茨公 茨私 千公 千私 埼公 埼私 東公 東私 神公 神私
神公 △0.78 -0.78
神私 △1.76 2.54 -0.78

 そろそろ神奈川県の地元意識が高まってきているのかなと思います。都内の植民地のような時代は去り、城南地区(都内中央線南)と横浜地区を一体化した通学圏とみなし、その中で学校選びが始まっています。その意味では、開成は神奈川県民の通学圏から外れてきたのかと思います。開成の不振と、駒場東邦攻玉社の躍進はその流れで見たほうがよいでしょう。もしかしたら、近い将来神奈川県からまた東大三桁合格校が出現するかもしれません。
 また公立の躍進にも触れておく必要はあるでしょう。横浜市の中心部という地の利がある横浜翠嵐が今後は都立重点校と並んで、公立のトップグループに加わるでしょう。湘南高校は、地の利はありませんが、高学歴高所得者の多い鎌倉地区に隣接していることから、今後も伸張してくるのは間違いありません。