うろ覚えのドラマ評『素直な戦士たち』 - 回想シーン

スマホで表を見る場合、画面を横向きにし、必要ならPCビューにしてください。

※この記事は10月5日に書いています。

※私がこのドラマを見たのは中学生のときで、中学生の認知で理解した記憶で書いています。記憶から抜け落ちた重要な部分、ほかのドラマと混同した部分があるかもしれませんが、とにかく、ドラマ評を書いています。

 小説と違いドラマは映像媒体なので、役者の都合上、どうしてもドラマ内で演じる期間が限られています。特に子役は年齢差で5歳が限界でしょう。このドラマは主人公の長男が小学6年生から高校2年生までをドラマ内での現実の流れで演じ、それ以前は回想シーンで子役を代えて登場します。主な回想シーンは次の3つです。

主人公が見合いをするシーン

 これは4回にわたって放送されたドラマの全ての回にプロローグとして挿入されたシーンです。主人公が婚約者に、子供が生まれたら東大に入れたいこと、そのためには男の子がほしいこと、母親が25歳に生んだときの子供が一番知能指数が高いこと(ドラマ内での俗説)、婚約者の知能指数が高いこと(知能指数が個人情報として語られる設定だった)を語り、だからこそあなたを選らび、結婚を決めたんだというシーンで始まります。
 このプロローグだけで、ドン引きした視聴者も多かったと思います。

次男を授かるシーン

 計画的に生まれた長男と違い、年子である次男が存在している理由がわかるシーンです。あれほど、子供を計画的に東大に入れると宣言した女性が、受験に不利になる年子がいるのは視聴者から見て不自然です。
 理由は、長男を予定通り25歳で産み、ゼロ歳児教育を始めて、幸せ満面の主人公を見て、夫が我を忘れて行為に及びました。もちろん、夫婦ですし、主人公もそれを素直に受けいれています。本当の意味で愛の結晶として次男を授かったということになります。

長男が小学校受験に失敗したシーン

 ドラマ内では長男は公立小学校に在籍し、中学受験を準備する設定から始まります。視聴者としては、あれほどの教育ママなのになぜ子供は公立小?という疑問が湧いてきます。その疑問を解消するために、実は、小学校受験もしていたけど、学力テスト以外の協調性の面で落とされたというシーンが挿入されました。この部分は、原作では回想でなく、生まれてからの時系列で紹介されています。
 ドラマ内では、この部分は主人公にとって黒歴史になっていたようで、消したい過去のようです。主人公の姉が「あのときは、相当落ち込んで大変だった」という語りで、回想シーンを登場させます。とにかく、「あの件は本人の前で話題にするな」という雰囲気でした。

 これらのシーンが挿入されることで、視聴者が当初感じた疑問点に答え、完璧主義の主人公にも人間味が残っているという印象を与えてくれました。

主人公の座右の銘

 「東大を出れば総理大臣にもなってもいい。ヒッピーにもなってもいい。その自由がある。」