閉鎖通学圏分析2013 - 東京公立

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※この記事は4月9日発売のサンデー毎日の情報に基づいて書いています。

 閉鎖通学圏の分析で最も好調だったのが東京公立です。大半が都立高校ですが、中には区立高校も含まれます。今年は東大の合格者数が140名になり、前年の105名から大幅に増やしました。

都県・区分 2012 割合 2013 割合 増減
東京・公立 105 6.41% 140 8.43% △2.01%

 35名の増分がどこから流入したかですが、どう考えても東京国私立しかありません。都立には都民しか通えないからです。都民であっても周辺県の私立に通う場合もありますが、普通に考えると、両親か兄姉がその学校関係者でない限り、都民が第一志望で周辺県の学校に通うとは思えないからです。したがって、大幅に優秀層を奪われた東京国私立は複雑な流入出パターンになります。また、周辺県から見ると、通学時間的には通える魅力的な都立があったとしても、学区の問題で通えないので、それがまた微妙な緊張感をもたらします。

区分 増減 茨公 茨私 千公 千私 埼公 埼私 東公 東私 神公 神私
東公 △2.01 2.01

 ここで都立進学校の種類をおさらいしておきます。

  • 進学指導重点校(重点校)
    • 日比谷、西、戸山、八王子東、国立、立川、青山
  • 併設型中高一貫校(併設校)
    • 白鴎、両国、武蔵、富士、大泉
  • 中等教育学校(中教校)
  • 進学指導特別推進校(特推校)
  • 進学指導推進校(推進校)
    • 三田、豊多摩、竹早、北園、墨田川、城東、小松川、武蔵野北、小金井北、江北、江戸川、日野台、調布北

 進学指導重点校と進学指導特別推進校は、高校募集だけの学校です。進学指導に力を入れているのは同じです。ただ、進学指導重点校のほうがより先行して導入されたので、難関大学の実績では勝っています。併設型中高一貫校は、中学募集、高校募集の両方を行う学校です。中学募集で優秀な生徒を集めることが可能になりました。中等教育学校は、中学募集のみの学校です。中高一貫で一体化した教育を行うことで、進学実績の向上を狙っています。各区分での東大合格者数を紹介します。

重点校 併設校 中教校 特推校 その他 合計
2009年 59 4 1 1 65
2010年 83 2 1 4 90
2011年 86 8 1 4 99
2012年 88 6 8 1 2 105
2013年 110 11 13 4 2 140

 今年は、どの区分も実績を伸ばしてきました。重点校、特推校、その他からの合格者は高校募集から、中教校の合格者は中学募集からと判明していますが、併設校はどちらかわかりません。