地方別東大相対合格率の年度別推移

スマホで表を見る場合、画面を横向きにし、必要ならPCビューにしてください。

※この記事は2月23日に書いています。

  • 東大占有率=地方別東大合格者数÷全国東大合格者数
  • 人口占有率=地方別人口÷全国人口(東大占有率の前年度を採用)
  • 相対合格率=東大占有率÷人口占有率
北海 東北 関東 北陸 中部 近畿 中国 四国 九州
96 0.23 0.32 1.55 0.80 0.78 0.79 0.89 0.88 0.97
97 0.24 0.40 1.63 0.77 0.71 0.76 0.71 1.11 0.86
98 0.29 0.39 1.52 0.85 0.80 0.75 0.76 1.13 1.00
99 0.30 0.37 1.59 0.78 0.69 0.74 0.77 0.95 1.03
00 0.33 0.34 1.55 0.70 0.74 0.80 0.82 1.14 0.93
01 0.31 0.42 1.56 0.72 0.70 0.74 0.81 1.11 0.99
02 0.28 0.37 1.54 0.81 0.77 0.75 0.87 0.93 0.96
03 0.36 0.34 1.61 0.85 0.75 0.74 0.82 1.00 0.77
04 0.32 0.46 1.55 0.80 0.78 0.77 0.80 0.91 0.85
05 0.33 0.41 1.63 0.80 0.72 0.71 0.77 0.91 0.80
06 0.32 0.41 1.51 0.97 0.85 0.77 0.90 0.84 0.81
07 0.37 0.44 1.59 0.80 0.68 0.82 0.71 0.99 0.78
08 0.46 0.41 1.47 1.03 0.83 0.84 0.84 0.97 0.76
09 0.48 0.42 1.43 0.86 0.83 0.82 0.87 1.10 0.86
10 0.40 0.43 1.53 0.90 0.87 0.76 0.93 0.78 0.69
11 0.39 0.36 1.57 0.82 0.74 0.81 0.88 0.83 0.74
12 0.46 0.35 1.64 0.78 0.75 0.77 0.73 0.86 0.59

 この表は、1996年から2012年までの地方別東大相対合格率の推移です。代ゼミの資料と総務省統計局の資料を利用しました。最新の2012年の数値だと、関東が1.64で抜きん出ています。遠方なのか、北海道、東北、九州が占有率が低く、他の地方は、0.80前後で並んでいます。
 この資料を紹介した意図は、1996年から2012年までに17回の東大入試がありましたが、関東は東大占有率を高めていないということです。地方別でみると、北海道が0.23から0.46と倍増し、九州が0.97から0.59と半減しました。これはそれぞれの地方の進学校の盛衰が影響していますが、大勢に影響するものではありません。他の地方は短期的な増減はあっても長期的にみると占有率の変化はありません。
 この表で言えることは、首都圏は、17年間にわたって、10歳から12歳の子供を夜遅くまで通塾させて、中学受験を過熱させたものの、その苦労は東大占有率の向上にはまったく寄与していないという冷酷な事実です。
 中学受験をしているからこそ関東は他地方を引き離して、平均の5割増しの相対合格率を誇っているという(ある意味)言い訳ができますが、例えば、近畿地方の0.80前後の数字は、東大合格圏でありながら、5人に1人以上は京大に進学しているでしょう。そうなると1.0を超えてしまいます。地方には、東大合格圏でもそれぞれの事情で地元旧帝大に進学する人は多数います。特に、中国・四国・九州地方では地理的な近さから、東大合格圏の5人に1人以上は京大に進学していても不思議ではありません。(実際、私の出身校でもそういう生徒は多数いました。)
 関東地方の地元旧帝国大学の相対合格率が1.6なんて全く褒められた数字ではありません。