東大早慶合格率ランキング2012 - 躍進校 - 中高一貫共学校

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 現浪込みで東大早慶率5%以上の高校を対象。

  • [種]の欄は、国:国立、公:高校募集のみの公立、中:公立中高一貫校、高:高校募集のみの私立をそれぞれ意味します。空欄は私立中高一貫校です。○印は男子校、●印は女子校、◎印は共学校
  • 卒数(下二桁は[x]でマスク)から右は、東大率、早大率、慶大率、東大早慶合格率、昨年東大率、増減
  • △は上昇、▼は下降です。「−」は昨年5%以下なので、順位はありません。また、昨年の表掲載時以降に判明した資料で順位を付けていますので、昨年資料と同じ順位であるとは限りません。
校名 卒数 東率 早率 慶率 早慶 昨東 増減
1 桜修館 1xx 2.7 34.0 8.0 11.00% 374.0%
3 暁星国際 千◎ xx 5.7 13.8 10.3 11.49% 1.0 127.6%
4 芝浦工大 千◎ 2xx 0.7 24.1 6.5 6.87% 120.5%
5 湘南学園 1xx 1.0 17.1 4.7 5.44% 1.0 94.9%
7 山手学院 4xx 23.4 9.8 7.17% 64.8%
11 小石川 1xx 2.5 25.8 6.9 9.12% 1.3 49.8%
23 桐光学園 5xx 0.9 24.3 11.4 8.73% 0.9 26.7%
24 穎明館 1xx 4.7 37.3 24.7 19.11% 3.2 25.1%
26 渋谷幕張 千◎ 3xx 13.1 48.8 36.3 33.29% 9.6 20.8%

 共学校は9校です。この数字から見て、共学校が特に好調だったわけではなさそうです。まず、都立中高一貫校一期生として、桜修館と小石川が躍進校の上位に来ました。特に桜修館は前年度比5倍弱の伸び率です。これは昨年の白鴎ショックと似た状況です。小石川は中高一貫になる以前から名門校だったので、伸び率は桜修館には及びませんが、中高一貫化効果は確実に現れています。両校に共通しているのは、中等教育で、高入生のいない純一貫体制であることです。これは中入生と高入生の混在する併設型の白鴎や両国と今後も比較対象になってくるでしょう。再来年には、多摩地区の都立武蔵(併設型)と立川国際(純一貫型)が一期生が卒業するのでこちらも注目です。
 さて、他の躍進校です。今年は、千葉県3校、神奈川県3校、多摩地区1校です。23区内と埼玉県には躍進した私立共学校はありません。
 まず、千葉県ですが、暁星国際は帰国子女入試で有名です。帰国子女といっても該当するのは中国人など日本人以外のバイリンガルマルチリンガルも含まれます。一昨年好調、昨年不調、今年好調だったということで、構造的に躍進傾向にあるとはいえないでしょう。一方、芝浦工大柏は大健闘です。東大複数名合格は明るい話題ですし、常磐線沿線はお隣の茨城県の江戸川取手が強く、なかなか千葉県内には有力な私立が成長しませんでした。今後の成長を期待します。最後の渋幕ですが、ここも一昨年好調、昨年不振、今年好調という流れです。ただ、一昨年を上回る実績と東大自校過去最高を記録し、東大合格者数全国ランキングベスト10入りするなど、いよいよ郊外型共学校の時代が到来したと言えるでしょう。
 次に、神奈川県ですが、こちらも郊外型共学校の時代といってもいいでしょう。湘南学院山手学院、桐光です。この中で桐光が大学合格実績が先行しています。桐蔭と通学圏が競合する位置にありますが、イメージを中立に保ち、徐々に実績を伸ばしています。湘南学院山手学院は東大合格者数を安定して出す学校ではありませんが、早慶の実績を徐々に上げており、ある程度、上位層が厚くなると、東大合格者数増につながってくるでしょう。
 東京都多摩地区の穎明館の郊外型共学校と言えるでしょう。ただ、ここは東京都の行政区域なので、通学圏人口としては不利になります。そのうち全貌を明らかにしますが、郊外型共学校と、公立トップ校は密接な関係にあります。生徒を奪い合う形だからこそ、両者の教育サービス向上につながり、競合よりも共存共栄の形になります。結果的に、教育改革が遅れた都心の伝統校が苦境に陥る状況になっています。