首都圏公立高校の東大前期合格実績2012 - 公立トップ校の躍進

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※この記事は3月19日発売のサンデー毎日の情報に基づいて書いています。

 まず、前回で首都圏の公立高校全体が伸びているという資料を紹介しました。後期の実績が加算されるとさらに伸ばしてくると思います。今回は、今年、一都四県で二桁合格をした高校を紹介します。

校名 2011確定 2012前期
1 浦和・県立 30 39 △9
2 千葉・県立 千◎ 19 30 △11
3 日比谷 29 26 ▼3
4 西 29 22 ▼7
5 土浦第一 茨◎ 29 21 ▼8
6 湘南 10 20 △10
7 水戸第一 茨◎ 14 15 △1
8 大宮 16 15 ▼1
9 都立国立 13 14 △1
10 戸山 7 10 △3
10 横浜翠嵐 9 10 △1

 今年、新たに二桁合格校に加わったのは、戸山と横浜翠嵐の2校です。逆に二桁合格圏から去った高校はありません。したがって、首都圏の公立高校では、二桁合格校は9校から11校に増えました。
 昨年度との比較で、明らかに不振といえるのは西と土浦第一です。西は、一橋大学で首位、東工大で全体6位、そして、京大で異例とも言える15人合格をして、関西でも注目されるなど、首都圏で異才を放っています。単純に学力レベルが落ちたという意味での不振ではなさそうです。
 そして、今年の注目は、11人増の県立千葉、10人増の湘南、9人増の県立浦和です。この3校は都立が学校群で東大合格数10傑から去ったあと、公立高校として、80年代まで上位10傑にとどまり続けた名門です。
 また、日比谷は若干微減の状態ですが、それでも都立旗艦校としての地位は保っています。とにかく、ネットでは有名税というか日比谷叩きの多いこと。毎年、東大合格者を倍増させなければ、日比谷は限界だと言わんばかりの勢いです。日比谷と言えども高校受験での4年周期でしか伸びません。4年周期の1サイクル前にはまだ一桁合格があった学校です。最近のサイクルでも10人台の時期があります。いくら日比谷高校への期待があっても、入学する生徒は慎重に学校選びをして入ってきます。優秀な受験生はもっと上位校に流れるでしょう。期待だけで実績が倍増するなんてことはありません。しかし、東大在籍者数(過去4年間の東大合格数合計)では2004年以来一回も後退したことはありません。

年度 日比谷 0 ⇔ 106 都立 0 ⇔ 400
2001 13 # 262 ######
2002 16 # 262 ######
2003 19 # 271 ######
2004 16 # 267 ######
2005 27 ## 273 ######
2006 34 ### 283 #######
2007 57 ##### 292 #######
2008 67 ###### 310 #######
2009 69 ###### 302 #######
2010 94 ######### 318 #######
2011 95 ######### 328 ########
2012 106 ########## 352 ########

 参考までに都立重点校指定年から現在までの東大在籍者数の推移(2012年度は暫定値)を紹介しました。学区撤廃により一時的に公立トップ校への一極集中が起きますが、上位層が厚くなると裾野が広がり、結果的に全体で数字を伸ばしてきます。

補足(2012/03/25)

  • 浦和39→40、千葉30→31、日比谷26→30、西22→24、土浦第一21→22、湘南20→21、大宮15→17、都立国立14→15、横浜翠嵐10→11
年度 日比谷 0 ⇔ 106 都立 0 ⇔ 400
2011 95 ######### 328 ########
2012 110 ########## 359 ########