まず恒例の閉鎖通学圏分析をします。単年度ごとの比較では、傾向が読みづらいので、東大在籍者数の比較を行います。2007年度の東大在籍者数*1と2011年度の東大在籍者数*2の増減から2012年度以後、どの区分に勢いがあるかを占っていきます。
都県・区分 | 2007 | 割合 | 2011 | 割合 | 増減 |
---|---|---|---|---|---|
茨城・公立 | 183 | 3.09% | 154 | 2.64% | -0.45% |
茨城・私立 | 103 | 1.74% | 87 | 1.49% | -0.25% |
千葉・公立 | 156 | 2.63% | 146 | 2.50% | -0.13% |
千葉・私立 | 169 | 2.85% | 219 | 3.75% | 0.90% |
埼玉・公立 | 182 | 3.07% | 249 | 4.27% | 1.19% |
埼玉・私立 | 78 | 1.32% | 132 | 2.26% | 0.94% |
東京・公立 | 292 | 4.93% | 328 | 5.62% | 0.69% |
東京・国私立 | 3781 | 63.86% | 3535 | 60.56% | -3.30% |
神奈川・公立 | 161 | 2.72% | 149 | 2.55% | -0.17% |
神奈川・私立 | 816 | 13.78% | 838 | 14.36% | 0.58% |
合計 | 5921 | 5837 |
東京都国私立が60%の占有率を占めています。これは東京都在住の生徒が優秀という意味ではなく、周辺県から多くの優秀な生徒を集めているという意味です。東京都私立の占有率が圧倒的に大きいことから、東京都内の学校を選ぶ傾向が強いのですが、ここ4年の傾向では占有率を一番減らしています。逆に、なぜか高校受験主体の埼玉県公立高校が占有率の増加分で一番になっています。
次に閉鎖通学圏分析で各区分の出入りを掘り下げていきます。個人個人の志望動向は多岐にわたっていますから、空欄になった組み合わせを選ぶ人も多数いることは承知していますが、各出入りを相殺して大局的に整理した結果が以下の表です。
区分 | 増減 | 茨公 | 茨私 | 千公 | 千私 | 埼公 | 埼私 | 東公 | 東私 | 神公 | 神私 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
茨公 | -0.45% | -0.45% | |||||||||
茨私 | -0.25% | -0.25% | |||||||||
千公 | -0.13% | -0.13% | |||||||||
千私 | 0.90% | 0.45% | 0.25% | 0.13% | 0.07% | ||||||
埼公 | 1.19% | 1.19% | |||||||||
埼私 | 0.94% | 0.94% | |||||||||
東公 | 0.69% | 0.69% | |||||||||
東私 | -3.30% | -0.07% | -1.19% | -0.94% | -0.69% | -0.41% | |||||
神公 | -0.17% | -0.17% | |||||||||
神私 | 0.58% | 0.41% | 0.17% |
この4年間で起きたことは、非常に単純です。主な流出入は3箇所に限られます。千葉県私立への流入、神奈川県私立への流入、東京都国私立からの流出です。次回から、類似の要因をもった区分ごとに5回に分けて詳細を掘り下げていきます。