東大早慶合格率ランキング2011 - 読み方

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 日能研のホームページで現役の大学合格実績の資料が出ましたので、恒例の東大早慶合格率ランキング2011を公開します。中堅私立校を応援していると言いながら、中堅私立に順位付けするのは失礼ではないかという意見もありますが、ブログのタイトルから分かるように「東大早慶合格率ランキング」はこのブログの看板でもあります。中堅校関係者の皆さんも、絶対的な順位よりも、前年度や過去からの伸びに注目してください。伸びていればそれだけ教育に力を入れていることの証明になりますし、伸び悩んでいると感じたら、改善できる点を学校に提案してみましょう。
 この指標を導入した理由は、東大合格者数だけはどうしても上位10校程度しか評価できないからです。上位20校となるとかなり苦しくなります。このポジションでも東大合格者数は年度により大きく変化し、客観的な実力が分かりません。かと言って、早慶やMARCHの合格数を幅広く採用すると、筑波駒場から始まる上位校と連続した評価ができなくなります。受験業界では最もダイナミズムに富んだ現象である、中堅校から上位校に躍進する「確変」の瞬間を見落としてしまいます。この指標に注目すると、見落としがちの中堅校の水面下の努力が見えてきます。また、早慶附属校の位置も、この指標を使うと意外にも世間の評価に近い位置にきます。
 個々の順位は、既に4月に公開済みの現浪計の指標と比較して、現役率の高い早慶附属校と、女子校が上位に上がってきます。ただ、前年度からの増減は、現役でも現浪計でも基本的には同じ傾向を示します。したがって、四月の記事一覧(http://d.hatena.ne.jp/u2takada/archive/201104)で講評は終わっています。
 この指標の面白いところは、合格数や現浪計では不利になる小規模の女子校が、意外と正しい場所に出てくるところです。女子校なんて「女子御三家とあと2,3校を加えたら、それ以外はみんな進学に興味のないお嬢さん学校でしょ?」という感覚ですが、各校とも男子校以上に教育熱心で生徒を育成していることがわかります。