都立高校の東大推定在籍者数の推移 - 一貫校

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 最後に、都立中高一貫校と比較対象用に中堅私立校の東大推定在籍者数の推移を紹介します。

校名 2003 2007 2011 '07-'03 '11-'07 '11-'03 一期生
◎世田谷 24 13 18 -11 +5 -6
◎本郷 1 14 17 +13 +3 +16
国学久我山 17 13 17 -4 +4 0
◎晃華 11 8 13 -3 +5 +2
学習院 14 15 12 +1 -3 -2
◎光塩女子 14 15 12 +1 -3 -2
◎鴎友女子 6 18 8 +12 -10 +2
★両国(併) 16 19 7 +3 -12 -9 2012年
★小石川(中) 24 14 6 -10 -8 -18 2012年
★都立武蔵(併) 7 11 6 +4 -5 -1 2014年
◎吉祥女子 5 11 6 +6 -5 +1
★白鴎(併) 4 2 5 -2 +3 +1 2011年
★富士(併) 2 0 1 -2 +1 -1 2016年
★大泉(併) 1 1 1 0 0 0 2016年
三鷹(併) 1 0 1 -1 +1 0 2016年
南多摩(中) 1 0 1 -1 +1 0 2016年
★桜修館(中) 0 0 0 0 0 0 2012年
★立川国際(中) 0 0 0 0 0 0 2014年

 都立中高一貫校で実績が出たのは今年の白鴎だけです。来年から両国、小石川、桜修館の一期生が卒業します。都立一貫校は、完全一貫校と併設型があります。どちらにしても、一学年の人数は減ります。例えば、8クラスの高校は24個教室が必要ですが、完全中高一貫校にすると24個の教室で6学年が学ぶので、一学年4クラスになります。併設型は半減はしませんが、一学年の人数は減ります。また、併設型の中高一貫校の場合、高校募集で敬遠される傾向にあります。
 公立は私立と違い、広報面にルーズなので、中高一貫校に移項したとたん、高校募集の生徒の実績に無頓着になっているような数字が出ています。私立だと、たとえ、中学募集を開始しても、高校募集の生徒も実績を出さないと、中高一貫一期生卒業までに人気を維持できないので、進路指導に力を入れざるをえませんが、都立一貫校の高入生への扱いが見えてきません。
 また、両国、小石川、都立武蔵、白鴎以外の都立一貫校は目標が見えてきません。経済弱者にも難関国立大学への進学ルートを提供し、教育経済格差をなくすための中高一貫校であれば存在価値もありますが、単純に情操教育や個性派教育をするのであれば、それは私立中高一貫校や都立高校に任せて、義務教育の期間中に税金を使ってわざわざ行う必要はないと思います。