都立高校全体の東大推定在籍者数の推移と、著名な都内進学校を比較します。
2003 | 2007 | 2011 | 2007-2003 | 2011-2007 | 2011-2003 | |
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1 | ◎開成 686 | ◎開成 677 | ◎開成 665 | ★都立 +12 | ★都立 +36 | ★都立 +48 |
2 | △筑駒 384 | △筑駒 356 | △筑駒 379 | △学附 +3 | △筑駒 +23 | △筑駒 -5 |
3 | ◎麻布 383 | ◎麻布 342 | ★都立 327 | ◎桜蔭 -7 | ◎桜蔭 -10 | ◎桜蔭 -17 |
4 | △学附 320 | △学附 323 | ◎麻布 313 | ◎開成 -9 | ◎開成 -12 | ◎開成 -21 |
5 | ◎桜蔭 287 | ★都立 291 | ◎桜蔭 270 | △筑駒 -28 | ◎麻布 -29 | △学附 -63 |
6 | ★都立 279 | ◎桜蔭 280 | △学附 257 | ◎麻布 -41 | △学附 -66 | ◎麻布 -70 |
都立合計を一つの高校とみなすと、紹介した期間内でこの上位6校の顔ぶれは変わりません。男子トップ校(開成)、女子トップ校(桜蔭)、共学トップ校(学芸大附)、国立男子トップ校(筑波駒場)、私立伝統男子校(麻布)の強力な布陣です。2003年から2007年の変化を見ると、都立が桜蔭を抜き順位を上げています。ただ、両者とも軽微な変化であり、特に桜蔭に順位を落とす要因があったわけではありません。この期間に落ち込みが激しかったのは、筑波駒場と麻布の2校です。東大の募集定員減により、シワ寄せを受けたのが二番手校です。男子校という意味では、筑波駒場や麻布は開成に比べて相対的に募集減の影響を強く受けてしまいました。また、この期間でも都立だけは学年3人のペースで在籍者数を増やしています。
2007年から2011年の変化になると、都立が大きく順位を上げ、学芸大附属が順位を落としました。特に学芸大附属は学年16人以上のペースで在籍者数を減らしています。また麻布も減少傾向にあります。この状況でも、桜蔭と開成はトップ校の地位にあるので、安定しています。そして、この期間に大幅に伸びているのは都立と筑波駒場です。筑波駒場は2003年から2011年の変化では、5人減っているので、長期的に見ると横ばいと見なせます。それに比べて都立は2003年の6位から2011年は3位に上昇、在籍者数でも48人も増やしています。都立の復活は感覚的なものだけでなく数字からも読み取ることができます。