東大早慶合格率ランキング2010(高校募集編)の読み方

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 前回紹介した表は四谷大塚の中学入試案内で紹介されていた高校をランク付けしました。これ以外にランクインの可能性がある高校をいくつか試してみたのですが、紹介されている高校を上回る数値を示す高校はありませんでした。したがって、この表は首都圏で高校募集だけを行う学校のランキングと言えます。
 まず、私立からのランクインは2校のみです。一つは早稲田本庄という附属校です。高校受験には早慶附属校週間があり、2月7日から日替わりで5校以上も併願する受験生も多くいます。他には、早稲田実業、早稲田高等学院、慶応志木、慶応高等部、慶応女子、慶応湘南藤沢がありますが、完全に高校募集だけの学校は、この早稲田本庄だけです。(早稲田高等学院は中学入試に参入しましたし、慶応志木はこぐ一部ですが、慶応中等部からの内部進学者がいます。)もう一つは、ICU(国際基督教大学)です。多くの私立が中学募集を開始するなかで、著名な進学校として唯一高校募集だけを維持しています。
 上記の2校以外はすべて公立高校です。公立中を経てから、わざわざ中高一貫教育を採用している私立校に中途入学するよりは、高校募集だけの公立高校を第一志望にするのは当然のことです。また、経済的な面からも公立高校が選ばれます。大学合格実績面でも、中学受験で偏差値60台の学校に匹敵する数値を出しています。これらの公立高校は伝統校が多く、著名なOBも多数輩出しています。中学受験のレールに乗り損ねると、人生で浮上の機会はないと中学受験では脅迫しますが、そんなことはありません。逆に中学受験に固執して、受験一般(中学、高校、大学)の大枠を見失うと、とてつもない茨の道を選択することになりかねません。中学受験を志す保護者こそ、高校受験にも関心を持つべきです。