2011年度東京都・神奈川県中学入試

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 明日2月1日は、2011年度の東京都・神奈川県の中学入試開始日です。このブログは、今年の正月から駆け足で97校を紹介させていただきました。まだまだ、興味深い学校も多くあるのですが、時間の都合で触れることができませんでした。
 私は東京都と埼玉県の県境に住んでおり、従来の知識は、東京都城北地区と埼玉県の私立に限定されていました。したがって、東京都城南地区、神奈川県、千葉県の私立には初めて詳細を知った学校がほとんどで、説明が不十分だった部分も多々あります。
 中学受験界では、御三家ばかりが注目されますが、むしろ本当のダイナミズムは中堅進学校にあると言っていいでしょう。理由は、中堅進学校こそ経営面、募集面で常に厳しい競争に晒され、ひと時でも努力を怠れば、苦境に陥ってしまうからです。だからこそ光るものがあるのです。
 さて、中学入試から難関国立大学合格という頂上を見ると、ふもとの広場には御三家という大きなパーティがいます。どうやらそのパーティに加わることが一番確実に頂上にたどり着けそうです。しかし、そのパーティに運良く加われても、厳しいサバイバルを経なければ難関国立大学合格は不可能だと感じます。その厳しさとは、学力面の厳しさだけはありません。経済的厳しさもあるのです。持ち家さえ失う人もいます。そのサバイバルの場があまりにも厳しく感じ、それを避けて、大学附属校行きというバスで別の頂上へ進むという人も多くいます。もちろん、そのバスの切符も相当高価なものになります。切符を払っただけで、おやつを買うお金がなくなり、バスのなかで空腹に耐える人もいます。さらに都合が悪いことに、バスに乗って登るのですから、頂上についても、運動不足のためその環境に適応できない人もいます。
 ところが、難関国立大学の頂上に立って、登ってきた登山者を見ると、御三家というパーティから来た人よりも、なぜか別の道から飄々と登ってきた人が多いことに気づきます。御三家から難関国立大学というルートは多くのルートのうちのほんの一つに過ぎません。むしろ他のルートから登ってくる登山者こそ、本当のドラマがあるのです。そのドラマを提供する場である中堅進学校こそ面白いのです。