東大理三級理一志望者 - 2021年

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(2021/03/13)

 2020年の「東大理三級理一志望者」を分析せずに、既に2021年の東大合格発表日が過ぎてしまいました。2020年はそれほど大きな変化を感じなかったのですが、2021年は理三が易化したという印象をもったので、早速、計算を行うことにしました。いつもは二次入試当日に欠席した受験者を除く実受験者数で計算しているのですが、今年はそれがまだ公開されていない時期なので、二次出願者数を対象にします。二次試験欠席者は全体の1%程度なのでそれほど大きな違いはないでしょう。この値はのちほど修正するつもりです。2021年の計算結果を紹介します。

標準 合格者 左の 合格者 左の 理三 左の 理三
偏差 最低点 偏差値 平均点 偏差値 最低点 偏差値 合格数
理一2021 38.8 333 52.2 361 59.5 376 63.3 249.8
理二2021 39.7 314 55.4 339 61.7 376 71.1 32.8
理三2021 48.0 376 55.6 406 61.9 376 55.6 98.0

 理一、理二、理三の標準偏差は、それぞれ、38.8, 39.7, 48.0 です。それぞれの科類に合格するための、最低点とその偏差値を推定します。理一、理二、理三は、333(52,2), 314(55.4), 376(55,6) です。理三の合格最低点は376点です。理一、理二で、376点を取るために必要な偏差値を推定すると、63.3 と 71.1 です。正規分布表から各科類の受験者で該当偏差値を上回った人数を推定します。それぞれ、249人と32人です。

理三 理一 理二 理三 理系 備考
最低点 理三級 理三級 合格数 理三級
2005 382 68 23 80 171 旧後期
2006 395 71 19 80 170
2007 386 62 15 80 157
2008 378 88 22 90 200 新後期
2009 380 110 44 98 252 定員増
2010 364 152 63 100 315
2011 393 76 32 100 208
2012 383 187 33 100 320
2013 370 160 23 100 283
2014 372 113 27 100 240
2015 377 175 25 100 300
2016 389 118 21 98 237 後期無
2017 408 137 26 98 261
2018 392 94 9 98 201 面接有
2019 385 178 38 97 313
2020 386 124 13 97 234
2021 376 249 32 98 379

 上記の表は、2005年から2021年まで理三合格最低点を上回った理一と理二の合格者数を推定したものです。2021年は理一と理三がより接近した年になったようです。249人は過去最高の数です。一方、理二で理三相当の合格者は32人でこれは例年と大きな変化はありません。したがって、理三だけが易化したわけでなく、生物系の学部(理二、理三)から物理系の学部(理一)にシフトが起きたと思われます。

参考

 2020年は分析をしなかったので、参考資料として2020年の計算結果も紹介します。

標準 合格者 左の 合格者 左の 理三 左の 理三
偏差 最低点 偏差値 平均点 偏差値 最低点 偏差値 合格数
理一2020 44.3 321 52.2 353 59.5 386 66.9 124.4
理二2020 37.9 313 55.3 337 61.6 386 74.6 13.0
理三2020 44.4 386 55.4 414 61.7 386 55.4 97.0