七帝SK率2018 - 地方別登場校比率

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※この記事の作成日は4月15日です。

サンデー毎日 2018年04月15日号 [雑誌]

 七帝SK率2018*1を公開しました。若干の細かな修正は今後もはいりますが、大枠の情報は固まりました。七帝SK率はブレンド指標です。ブレンド指標は下記の条件を考慮する必要があります。

  • 対象大学:指標に使用する大学が適切に選ばれているか?
  • 加重係数:対象大学間で加重係数が適切な値をとっているか?
  • 人口比率: 順位表に登場する学校の地域分布が地域の人口比に一致しているか?

 さて、進学校ランキングでもっとも単純な例が、東大合格者数か東大合格者率で、「対象大学は東大のみ、加重係数は一校のため不要」です。確かに医学部志望でないかぎり、東大合格可能圏にありながら、東大に行かないのは、関西の京大志望者ぐらいのもので、ほかの地方では、地元旧帝大が自宅の前にあろうが、東大合格圏であれば、東大に行くでしょう。東大合格者数ランキングでは関西の高校が評価が低くなりますが、それ以外の地方と首都圏を対象にした場合はおおむね高校の実力とあっています。
 ただ、比較するにも下限というものがあり、東大20人の高校と東大10人に高校とでは、前者のほうが最上位層が厚いといえても、東大2人の高校と東大1人の高校を比べても、たまたま前者に優秀な生徒が2人いたということになります。となると、東大合格者数で比較できるのは東大二桁合格校で、高々70校程度になります。かといって、東大以外で全国の指標になる単一の大学はありません。
 そこで、複数大学を対象にしたブレンド指標が登場します。大学合格発表の集計が一段落した4月以後に各週刊誌が『真の進学校はここだ』という特集を組みます。これには、ある特定の一校が37年間東大合格者数首位を続けていて、上位10校の顔ぶれも変化がなく、東大合格者数だけでは順位表に新鮮味がないいとう事情もあります。
 4月10日発売の週刊朝日に『難関大に強い高校』の特集があり、上位50校が紹介されていました。順位表の詳細は週刊誌を購入して読んでください。難関大とは、旧七帝大に一橋大と東工大と神戸大を加えたものです。加重比率は1であり、単純に合格者数を合計して卒業生で割っています。
 まず、『難関大に強い高校』で登場校の地域別比率と人口比を比較します。

実数 北海道 東北 関東 北陸甲信 東海 関西 中国四国 九州
国勢人口比 12808万人 4.30% 7.29% 33.27% 6.60% 11.80% 16.33% 9.02% 11.40%
難関大10校 50校 8.00% 2.00% 24.00% 4.00% 14.00% 34.00% 4.00% 10.00%

 関西は、京大+阪大+神戸大で1万人近くの募集があるのに対して、関東は、東大+一橋+東工大で5000人程度しか募集はありません。中国四国は広島大学を加えない時点で不利になるのは確かですし、東北はたまたま東北大学に大量合格する進学校が地元にないという事情があります。逆に北海道と九州はそれぞれ北大と九大に三桁合格をする高校が複数あります。対象大学だけで地域の偏りがありますし、加重係数がないと難易度の低い大学に大量合格をしている地方の高校比率が高くなります。
 次に、七帝SK率(NSK)で登場校の比率と人口比を比較します。

実数 北海道 東北 関東 北陸甲信 東海 関西 中国四国 九州
国勢人口比 12808万人 4.30% 7.29% 33.27% 6.60% 11.80% 16.33% 9.02% 11.40%
NSK10%以上 57校 3.51% 1.75% 42.11% 3.51% 12.28% 28.01% 3.51% 5.26%
NSK5%以上 158校 2.35% 3.16% 38.61% 5.70% 12.03% 20.25% 7.59% 10.13%
NSK3%以上 256校 2.33% 5.04% 36.82% 6.59% 11.63% 19.77% 8.53% 9.30%

 NSK10%以上では最上位校の比較になり関東と関西が卓越していますが、NSK3%まで対象を広げるとおおむね地方別の人口比に近くなってきます。