東大早慶調整率2015 - 東大早慶合格率との比較

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※この記事は10月3日に書いています。

 東大早慶合格率は、以下の仮定のもと、進学校を評価する指標として考え出されました。

  • (1) 最上位層は、通常、東大、早大、慶大を併願する。
  • (2) 東大、早大、慶大の総合格数の比は約1:6:3だから、難易度は、その逆数比になる。
  • (3) 東大、早大、慶大の合格率に、それぞれの難易度を掛けて合計したものが進学校の実力。
  • (4) 東大早慶合格率=(東大+早大÷6+慶大÷3)÷卒数

 実際、(1)の条件が成立する首都圏では、(4)の指標は進学校の実力を評価できており、特に指標を変更する必要性はありませんでした。
 ところが、地方進学校と比較する場合、地方の最上位層は(1)の受験行動を取るわけでなく、首都圏進学校早慶の合格数が過大評価されることになりました。
 地方進学校では、最上位層は、東大を目指すものの、合格可能性の低い場合、併願した早慶に進学するのではなく、東大を受験せずに、合格可能性の高い旧帝大を受験する傾向にあります。従って、早慶への実進学数は極めて少なく、地元旧帝大を軸に進学します。

  • (1) 最上位層は、合格可能性の高い旧帝大を受験する。
  • (2) 旧帝大同士は自由に併願できないので、難易度は旧帝大を偏差値順に並べた累積定員数の逆数比になる。
  • (3) 旧帝大の定員数はほぼ3000人で近似できるので、難易度は偏差値順の逆数比になる。
  • (4) 七帝大率=(東大+京大÷2+阪大÷3+名大÷4+東北大÷5+九大÷6+北大÷7)÷卒数

 ただ、これだけですと、早慶指向の強い首都圏進学校は過小評価されますし、医学科指向の強い地方進学校は過小評価されます。七帝大率に早慶と医学科を調整した指標を全国進学校の評価に用いています。

  • (1) 首都圏進学校のために、早慶合格率を調整した指標
  • (2) 地方進学校のために、旧帝大医学科の合格数をボーナス点とする指標
  • (3) 七帝早慶医調整率(東大相当率)=七帝大率+早慶調整率+旧帝医÷卒数

 (2) は計算的には極めてわかりやすい調整率です。単純に旧帝大医学科の合格数を二重計上してボーナス点にするだけです。(1) は解説が必要になります。

  • (1) 最上位層は、通常、東大、早大、慶大を併願する。
  • (2) 東大、早大、慶大の総合格数の比は約1:6:3だから、難易度は、その逆数比になる。
  • (3) 東大、早大、慶大の合格率に、それぞれの難易度を掛けて合計したものが進学校の実力。
  • (4) 併願可能な大学同士を合計すると多重計上になるので、3で割って平均する必要がある。
  • (5) ただ、東大合格率が極めて高い進学校では、3で割った平均値より東大合格率が高くなるので、東大合格率を採用。
  • (6) 東大早慶調整率=最大(東大÷卒数,(東大+早大÷6+慶大÷3)÷卒数÷3)
  • (7) 同様に、東大早慶調整率=最大(東大÷卒数,東大早慶合格率÷3)

 次回からは、2015年の東大早慶調整率と東大早慶合格率の関係を見ていきます。