平成26版都立高校入試改革について - 特別選考枠

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 一番、影響が大きいのは特別選考枠の廃止でしょう。もともと、現在の特別選考枠は、学力選抜・調査書によらずに、各高校が独自に選抜方法を決める制度です。2割を上限にして募集人員を設定できます。
 都立重点校はこの枠を、調査書によらない学力のみの評価として利用しています。ところが、教育委員会は、この枠はもともと一芸や人物に秀でた生徒を募集するための枠で、それをさらに純粋な学力検査枠で利用していたことが邪道であると判断したのか、この枠を廃止するように提言しています。
 一応、保護者アンケートからは、体が弱く学校を休みがちで、調査書で不利になる生徒の救済制度として一定の利用価値があるとの意見が紹介されていますが、そのアンケートを載せならも、今回の改革の理念と異なるという理由で切り捨てています。
 私がこの制度を評価するのは、調査書の評価が当てに出来ない私立一貫校から生徒の受け入れ枠として非常に有効だからです。事実、日比谷や西の特別選考枠で合格するのは、ほとんどが私立一貫校からの生徒です。
 公立中側からみれば、自分たちの枠を私立一貫校に奪われるのは、気に食わないでしょうが、都立高校は別に公立中だけの高校ではありません。都民の高校です。私立一貫校にも門戸を開くべきです。

  • 都立重点校の典型的な特別選考枠
    • 定員の9割を、学力検査・調査書の総合点で上位かから決定
    • 定員の1割を、上記で選抜されなかった生徒から学力選抜点のみで上位から決定