東大生の親の年収が高い理由

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 2月20日の記事*1で多くのコメントが付きました。特にコメント欄で紹介した東大生の親の年収の記事*2 には改めていろいろな見解があることがわかりました。

 実際の東大生を見ずに、数字だけを眺めていると、「ほらみろ、東大に入るために塾や予備校やいい私立高校に通わせなければならないから、親の年収が高くなければ無理なんだよ」というコメントがよく来ます。ちょっと待ってと言いたくなります。

  • 東大に合格したのは、親が教育投資を行った結果か?
    • → 教育投資を行ったからといって勉強嫌いの子供なら東大は無理です。
  • 東大に合格したのは、子供が勉強好きだったからか?
    • → これは事実です。勉強嫌いの東大生なんて知りません。(ガリ勉と言われたくないので、勉強嫌いの振りをする東大生はいますが。)逆に、勉強嫌いの子供を塾や家庭教師にいくら24時間押し付けたからといって、簡単に解けるような入試問題を東大は出しません。
  • 勉強好きの子供の親も勉強好き?
    • → 少なくとも努力家であることは確かでしょう。親が努力家であれば子供のその背中を見て育つものです。
  • 努力家の人は年収が高い?
    • → 努力する人ほど社会的に成功して年収が高いのは健全な社会の証拠です。
  • 勉強好きなのに、親が貧しいので満足な教材が入手できなかった
    • → 今の時代にこんな言い訳が通用するとは思えません。公立高校の教材だけで東大に合格する生徒は少なからずいるからです。それさえも手に入らない生徒は本当に限られた集団でしょう。教科書だけでは、さすがに心もとないですが、市販の問題集があれば十分です。厳選すれば、総額5万円もあれば十分でしょう。そのぐらいはほどんどの家庭は工面できるでしょう。それに、世の中は面白いもので、そういう神童がいればどこからともなく、不要になった新品の問題集をゆずってくれる知り合いが出てきます。
  • そんな物乞いみたいなことをしてまで勉強したくない
    • → 東大そのものが税金に物乞いをする教育機関ですよ。国公立の教育機関とはそもそも税金で人材を育てる機関ですから。学問をしたいのであれば、胸を張って、奨学金を受けとり、特待生待遇を受ければよい。大学生になってからは交換留学生として格安で留学もすればよい。
  • えっ?では勉強好きな子供ほど教育費がかからないのでは?
    • → 事実です。優秀な生徒ほど、学校や教師、既存の教材を活用して、驚くほど教育費をかけずに、東大に合格してきます。東大生の親の年収は高いのは事実ですが、教育費をかければかけるほど東大に合格しやすくなるというのは事実ではありません。強いて言えば、その家庭には知的好奇心と努力推奨の精神があふれているから親子ともども成功しているのでしょう。

※追伸

 このように書くと、東大関係者でないと成功してないような印象を与えてしまいますが、東大とは別に成功している家庭はたくさんありますし、必ずしも東大合格=成功とは言えません。それは社会に出ればわかることです。ただ成功している人に共通しているのは、「可能性があれば挑戦すること」「失敗してもそれは次の成功につながること」をモットーとしている人たちだと思います。