受け皿なき高校受験

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  • No.45 2012年度入試展望 神奈川県 公立中学卒業予定者の進路希望調査〜過剰な安全志向、一部中堅校・下位校に人気集中〜(http://www.eikoh-manabi-club.com/news/3556)

 絶望高校受験の連載で解説したように神奈川県は相変わらず苦しい高校受験が続いているようです。文頭で紹介した記事は会員制サイトにありますが、他に東京都、埼玉県、千葉県の動向も解説しています。これらの3都県は公立上位高も志望者数が増加しています。理由として、万が一、第一志望の公立高に失敗しても、納得して進学できる私立高があるので、攻めの併願戦略が取れることです。
 しかし、神奈川県だけは私立高の選択肢が少なく、結果として守りの併願戦略になり、どうしても第一志望の公立高校で安全策をとるようになります。これでは受験生の選択肢が少なすぎます。私は、高校募集をしない完全私立一貫校に対する何らかの歯止めが必要だと思います。これらの学校はあまりにも社会的責任が欠如しています。
 カリキュラム効率化・経営効率化のために高入生の受け入れを拒否するのであれば、同様の論理で、県側は補助金減額を検討してもいいと思います。完全中高一貫校は、中学受験に参加する富裕層だけを相手にするという方針なので、極論を言うと補助金は必要ないでしょう。